折戸洋俳句選集 2

梟の闇をうかがひつつ食らふ 読初の特急券を栞とす どことなくしゆつとしてをり雪達磨 銭湯の瓶の牛乳日脚伸ぶ 阿弗利加の仮面と向かふ火鉢かな 煮凝や壁に聖句を貼りつけて 冬ごもり積みたる本を積み直し 屋上に煙草吸ひをり文化祭 みざるときまばたきした…

裏アカ・折戸洋俳句選集

蛍光灯点滅悲鳴!豆御飯 遠山にぶち当たりたる秀喜かな 頂上に茶店のさばる野菊かな

折戸洋俳句選集

街灯の吃り止まずや啄木忌 蛇干して巻きて積みたる夜店かな 書肆にしてアダルトショップ蚯蚓鳴く 鳩時計鳩ひきこもる西日かな 中辛の思はぬ辛さ漱石忌 北窓を開けマルボロの封を切り なにもせぬ一日なりけり桐一葉 香水やルールわからぬ試合観て でたらめに…